私「すきやきに入れる糸こんにゃくが売り切れちゃってるなーって…」 夫「えっ?」 私「えっ?」
結婚して2年目の冬だっただろうか。
お鍋は家で何度もやったけど、そういえばすき焼きだけまだやったことなかったね。という話になって、二人でスーパーへ買い出しに行った。
こんにゃくやしらたきが並ぶ台の前に立った時、玉こんにゃくや板こんにゃくはあったが、糸こんにゃく(黒くてつぶつぶのアレ)だけが偶然売り切れていた。
なのでとりあえずしらたきを手にとって、しらたきで代用するか……いや板こんにゃくでもアリなのか? でも、うーん……とちょっと悩んでいたら、夫が不思議そうに「どうしたの?」と聞いてきた。
夫「どうしたの?」
私「ああ、いま板こんにゃくか玉こんにゃくしかなくて…」
夫「……??? それ(私が手にもっているしらたき)でいいんじゃないの?」
私「ん?」
夫「ん?」
私「ほら、糸こんにゃくが売り切れちゃってるっぽいじゃん?(陳列台を見ながら)」
夫「えっ?」
私「えっ?」
西と東のお鍋に関する常識の違いを察した私
「待ってもしかして……関東って、すきやきには糸こんにゃくではない……??」
糸こんにゃく文化自体が初耳で衝撃を受ける夫
「えっっっっっ マジで……? 少なくとも実家では入ってたことないと思う」
私「えっ、じゃあ何入ってるの? 板のこんにゃく?」
夫「えっ、こんにゃく自体入らないよ。だいたいしらたきだと思う」
私「ちょっと自分の常識が信用ならなくなってきた。まさかうちだけのオリジナル料理だったってことはないよね…? ちょっとまってて調べる」
夫「ちょっと俺も不安になってきた、そこまで率先して鍋作ったことないし…調べる」
(二人でスマホ出す)
私「そもそも現代ではしらたきと糸こんにゃくが同じものだったー!」
夫「なるほどねー!! 違いが特にない!!(色だけ)」
かつては違ったけど、現在では原料も製法も同じ。東日本ではしらたき、西日本では糸こんにゃくと呼んでるらしい。色が違うのはこんにゃく芋の色が違うだけ。
私と夫の中では、糸こんにゃく=黒いアレ しらたき=白いアレ だったので、それはそれで驚いた。
たぶん、こっちじゃ黒くてつぶつぶした糸こんにゃく自体があまり主流じゃなさそうなんだよね。売り場に占める面積が、白いしらたきの方が圧倒的に多い。
はっきりカウントしたことはないけども、地元にいたころは料理に使うのはなんとなく、黒いあの糸こんにゃくの方が多かったような……???
そしてこっちに来てからなんの疑いもなく、しらたきをよく使うようになってるような……。
味やニオイに違いはないらしいんですけどね。なんか不思議だ。