Sさんの企画に乗っかった、架空の小説をレビューする遊び
またまた他の方の企画に乗っかっております。タイトル通り、架空の小説を紹介するという遊び。
↓Sさんによる元企画はこちらです
レビューだったりインタビュー形式だったり、紹介の仕方はわりとなんでもありって感じかなと(勝手に)解釈したので、ブログで小説レビューしてる体でやろうと思います!
…という記事をね……8割がた書いて、保存しておいたはずなのに……
なぜか、なぜか、半分以上消えた状態で保存されており………
碇ゲンドウポーズにならざるを得なかった……そして2日くらい現実逃避していた…
な、なんでなの…??直前に切り取りショートカットかなんか押しちゃったの…??? とりあえず残ってたのだけ更新するね…
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【ある鉛筆/多暮グレ】
これを読んだら、「鉛筆」が今までと違う存在に見える。
いや〜これね、タイトルの『鉛筆』の意味がわかった瞬間「へあっ!????」って声出ました。作者の多暮氏は2020年春にデビューした新人作家さんなんですけど、『ある鉛筆』はデビュー作どころか生まれて初めて執筆した小説第一号らしいです。化物かな?
以下ざっくりあらすじ。
主人公・加賀谷亮(かがや・りょう)は郊外の一軒家で暮らす青年。新卒で就職したばかりで、郊外から都心の会社へと通勤する日々。
一緒に暮らすのは柴犬のきなこちゃん。会社では癖の強い同僚達とやりがいを持って働き、休日には商店街をぶらついて自炊をしてみたり、ご近所のおじいさんと将棋を指してみたり。一人と一匹が織りなすほっこり生活……と思いきや、徐々に不穏な出来事が…?
毎朝必ず、駅で向かいのホームの男性と目が合う。彼は目が合うと電車に乗らずに立ち去ってしまう。毎週水曜日には家の敷地内のどこかに誰かが侵入した形跡が見つかる。毎週金曜日の夜になると同じ窓の前で激しく吠えはじめるきなこちゃん。
何よりも、加賀谷自身がそれらの出来事を不思議がったり不気味がったりしていないのが余計に不穏。すべて「知っている」「予想できている」かのような節がある。のんびり暮らしているように見える彼に、一体どんな背景があるのか。
個人的には、同僚の新見(にいみ)がかなり好きです。今時コンプライアンス的にギリギリアウトじゃないかってことを言うんだけど(※劇中も2020年設定)、ノリが吹っ切れてるし絶妙〜に面白くて全然憎めない。
ドラマ化する時はぜひ『アオイホノオ』の柳楽優弥くんな感じでお願いします 笑
【そらいろのそらまめ/由羽九玲】
読むホットミルクやぁ〜(彦摩呂)。
短編集です。ハッピーな内容ばかりで6作。人を選ばない感じなので誰にでも安心しておすすめできます。
『そらいろのそらまめ』の雪ちゃんは悶絶するほど可愛いし、『庭』の二人のほんわか結婚生活はなんかもう二人の子供に生まれたくなるし、「大さじ1杯半」に出てくる料理は全部美味しそうで全部食べたくなるし(夜中に読んだら飯テロだよ飯テロ)、「文鳥と硯」はちょっとその美しい世界に今すぐお邪魔してもいいですかいいですね今すぐ行きますってなるし、「明日もここで」の初恋は可愛すぎて可愛すぎて世界遺産にしてくれって感じだし、「ライオンと鷹」の上司さんみたいな人が全ての人類のそばにいて欲しい。
元気な時に読めばますます元気になれます。疲れている時の心には優しく染みます。疲れた大人のみなさん、本棚に一冊これ置いときましょう。
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って感じであと3冊ぶん書いてて、最後のもう1冊分がもうちょっとで書き終わるってとこだったんだ…(ゲンドウポーズで)
いいんだセルフでホットミルク入れてセルフ癒しするから…。
その急な連絡は
ブログ改装後の方向性はまだ悩んでいるけど、せめて2日に1度は更新するという目標を立ててみた。
今まではそういった目標が特になかったし。せっかくなので。
ただ、テーマが特に決まっていないのに固定のペースで必ず更新というのはなんだか難しそうだ。間を空けたくないのでこうしてキーボードに向かってみたんだけど、書くことを決めて書き始めた訳ではなく。
とりあえず今日は、日記と時候の記録を兼ねて天気の話でも書いておくかな。先週くらいから日本全域で長い雨が続いていて、東京も今朝からずっと雨です。
とカタカタ打ち込んでいたら、横に置いていたスマホの画面がパッと点灯した。LIINE通話がかかってきたのだ。
表示されている名前は地元の友人。
これにはちょっと驚いた。彼女はずっと仲の良い友人ではあるんだけど、二人ともLINEや電話を最低限しかしないタイプなのでお喋り目的のみの通話というのはやらない。
つまり急に通話がかかってくるということは、直接伝えたい大事な話かあるいは急ぎの用事だということ。
だとしても…今までなら先に「今日通話できる?」と確認して、空いてる時間を返信して、というのがお決まりだった。なんの前触れもなくいきなりかかってくるのは多分初めてのことだと思う。
これはよほどのことではないかと心配がよぎりつつ、通話に出るべく画面をスワイプさせた。
その瞬間、いきなり雨が強くなった。
東京も今朝からずっと雨だ。もともと降っていた雨が更に強くなった、ただそれだけのことなのに、物語によくある嫌な暗喩を連想してしまって胃のあたりがザワッとした。
「はいはい、もしもし?」
《もしもし? 聞こえる? 聞こえてる?》
「聞こえてるよー。どうしたの?」
まだ昼間だけど、今の本降りが始まって急に暗くなってしまった。電気をつけようとしたら、リモコンが部屋の向こう側のTVのところに置きっぱなしだ。仕方ないので立ち上がって、部屋入り口のところにある電気のスイッチを直接つけに行く。
雨音はザァザァなんて可愛いものではなく、屋根やベランダに叩きつけるようにガシャガシャ激しく響いていた。
《出られな縺》
「ん? 何?」
《出られない。襍、縺�Κ螻から》
「え」
うそ、と自分の喉から呻き声のようなものが出た。
友人の息遣いは荒く、ほとんど泣いているようだった。
「なんでか分かんないけどスマホだけ持っ縺ヲて、でも何人も繋がらなか縺」縺溘�。警察も繧ょョ溷ョカ繧ダメだっ縺」
私も動揺のあまり上手く呼吸ができていない。途切れ途切れに喘ぐように、まだ聞こえる彼女の声にすがるように言葉を絞り出した。
「そんな、じゃあ、この後もしアレが」
《そうだよ遲斐∴たらダメなんでしょ!? 蛻�°縺」てるよ!! でもどっちにしろ豁」隗」が分かんなかったら私》
彼女の言葉が不自然に途切れた。どうしたの、聞こえる!?と叫んだ直後
《ふふっ》
ギィィ、と金属を引っ掻くような強烈な音が、耳の奥に突き刺さった。
血の気がひいた。
思わずスマホを耳から離した瞬間、ぶつんと画面がブラックアウトした。通話が切れてしまった…のではない、電源ごと落ちている。
とても立っていられなくなりその場にへたり込む。そんな。だめだった。だめだった。
じゃあ、そしたら。
玄関でチャイムが鳴った。
雨音はザァザァなんて可愛いものではなく、屋根やベランダに叩きつけるようにガシャガシャ激しく響いていた。
《了》
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※小説です。フィクションです
暑い時期なのでホラー風味を。
ラジオ企画『好きブロ』第10回にお邪魔してきました
ですね。note Sさん が企画なさっている『好きブロ』ラジオです。
久々にログインしたらお誘いいただいていたので、えー嬉しい!ってなって 笑
記事はこちら↓
ラジオ音源↓
途中、私の方からの質問で「なぜ他のSNSではなくブログだったのか」ついでに「Sさん的ないい声の基準って?」というのをお伺いしてみました。
そして架空の小説POP企画!!!! そういうの大好き。そちらも開催されたらお邪魔しちゃいますよ。
発表した「好きな記事」はこちら↓
ラジオはねー、3回録りなおしました笑
私の方の機器が良くなかったのか配信アプリとの相性の問題なのか、最初はイヤホンマイクでやってたらノイズがだいぶ入ってしまったんですよねぇ。(あと途切れ途切れになるのは解消されなかった…)
なのでマイクなしで直接話しかけるような形で録ったところ、結果声が遠くなってしまいました。
イヤホンでうまいこと音量調節して聞いて頂けたらと思います、申し訳ない汗
にしても声かー…確かにいい声してると言ってもらえることはかなり多いです。でも昔からではなくて、明らかに東京に来てから声を褒められる機会が激増したのでひっそり不思議に思ってた。
良い声とされるものにも地域による違いとかあるんだろうか。それとも年齢で声質が変わった時期とちょうど被ったんだろうか。
Sさん含め、音楽を融合させるようなスタイルのブログかっこいいな〜、とよく思います。お洒落よね。
なので今日は真似しちゃうことにして、『ただし、BGM』。
ブログをどうするか考える
どうしてブログなのか。という話になる。
結論から言うと、更新頻度がかなり落ちたのでいっそガラッと改装することにした。
どうして各種SNSではなくブログなのか。人それぞれあると思うが、私の場合、このブログを始めたきっかけはASDの診断を受けたことだった。
あのころ怒っていたんだと思う。「もっと早く知りたかった」と。先人達によるたくさんの試行錯誤があって、対策があって、今すぐにでも試せることがこんなにたくさんあったのにと。
頭と心を整理していく一環で、倉庫のようなものとして、長文でも大丈夫な場所が必要だった。
現在、結婚して大体5年くらい経った。夫がとても優しい人で、大まかな趣味や価値観が一致している。とても穏やか。何か私にミスや物忘れがあったとして、怒鳴られたり嘲笑されたりということがない。だからこそ最初は混乱もしたけど、「これが普通の家」と思っておいて良いんだと分かった。
平凡で平和。ただの日常。ずっとこれが欲しかった。
平和だから、今までのような形でのブログ(大きな倉庫)が必要なくなって、更新頻度もガタ落ちした。
でもブログをやめたい訳でもないし、もしブログを消してしまったらいわゆるROM専としてもなかなかログインしなくなってしまうんじゃないかな…と思ったので、今の私にしっくり来るよう変えることにした。
選択肢はいくつかある。
・映画や本の感想ブログ
・短編小説ブログ(長編は他の小説投稿サイトと連動?)
・テーマやお題のみで縛りをつけて書くブログ
・ちょっと頑張ってネタエッセイ漫画みたいなの描くブログ(うちのウサギが可愛いので描きたい欲が少し…)
とかとか。
映画や本の感想ブログについては結構前から、自分用まとめを兼ねて作りたいけどどうしよっかな〜〜〜〜なんて思うだけでズルズルやらずに来てる(笑)ので、これを機に媒体増やしてやります多分。ふたつかけ持ちってことですね。
そんな訳で、今までのブログを見て読者登録をしてくださった方には申し訳ないのですが、ガラッと中身が変わります。今までの記事も大半は消しちゃいます。
読者登録解除してくださって全然構いません。
それでも今後も変わらず読んでくださる方がいましたら、また来ていただけるととても嬉しいですm(_ _)m
夕暮
雨の日のハイドランジア
今からお話するのは、私にとって大切な友人の物語です。
彼女は雨の日がとても苦手でした。私も苦手です。なぜなら私達は、空模様の変化に逐一反応してしまう体質をしているからです。これは人間の姿を得てから最低でも200年くらいは経たないと抜けないことが分かっています。
雨が近づいてくるとキィンと頭が痛くなって、体に力が入らずふらつきはじめ、日によっては目すら開けられずベッドから起き上がれなくなります。私などは90年ほど前にうっかり段差につまづいて左足をひどくひねってしまったものですから、雨が近づくと左足がしくしく痛みはじめます。
雨の当日よりも前日〜前々日あたりの方が辛いのは、彼女もまったく同じだと申しておりました。明日は雨が降るなぁ、といつも確実に分かります。外れたことはありません。良いのだか悪いのだか。
彼女とは、かつて同じ教室で薬草学を学んでいました。互いに、同じ時を生きられる友人は他にいませんでした。ですのでおそらく彼女も、空模様の変化に反応する体であることは他の誰にも言わずに来たはずです。仮に私達が本当に魔女やあやかしの類だったとしても、『魔女であること』と『魔女扱いされること』はまったく違うことを知っているからです。
私もわりと最近まで、誰にも言ったことがありません。
彼女はその朝も、起きたときから、頭が締め付けられるような痛みがあったそうです。
厚い靴下と上着をきちんと身につけて温かいスープを飲んでみても、手足の先がなんとも冷たいまま。あぁ、これは雨の前の兆候だなと。
となると、立って動けているうちに買い出しに行っておく必要があります。寝込んでからちゃんとした食事なんて作れませんからね。その時の彼女もおそらく、パンとか果物とか、まぁとりあえず簡単に食べられるものを多めに買っておこうと考えたでしょう。
彼女が当時住んでいたのは森の中ですが、村まではそう遠くない。手紙の配達も、農場の卵も、ちゃんと家まで来て手渡してくれていたそうです。村人にはほとんど会わずにすんで、かつ不便というほどではない、ちょうど良い距離に住めたものだと我ながら思う。と、手紙に書いてあったことがあります。
ちょうど良い距離といっても、そういう時は本当は出かけるのも嫌なものです。家の裏で小さな畑でもやれるならまだ良いのですが、残念ながら私達は、動植物を「採取する」ことは出来ても「育てる」ことは出来ないようになっているので……。
おっと話がそれました。ともかくその朝の彼女は、動けるうちに買い出しに行かなくてはと考えた訳です。
村へ向かおうとして扉を開けたとたん、たいそう驚いてしまったそうです。人が目の前に立っていたから。しかしそれは見慣れた制服だったので、なんとか悲鳴はあげずに済んだとか。
どうも、荷運び人の彼がちょうど扉をノックしようと手を伸ばした瞬間に、彼女が中から開けてしまったようなのです。彼もたいへん慌てており、ひっくり返った声で何度も謝っていたそうです。まぁふたりとも驚いたでしょうね。
村人と必要以上に関わらないようにしてきたといっても、さすがに荷運び人の彼や、毎朝卵を届けてくれる農場のおじいさんと挨拶をかわす習慣くらいはあったそうです。
何の確認もなしに扉を開けてしまった非礼を詫びながら、差出人は誰かと尋ねると、どうも彼の様子がいつもと違っている。手紙なり荷物なりを渡そうとするでもなく、しかし何かを言いたげだったと。
意図を掴みかねていると、彼は耳まで真っ赤にして花束を差し出したのですって。鮮やかな紫色と、可愛らしい桃色のハイドランジア。日本語で言うと確か"紫陽花"でしたね。
茎にはレースのリボンまで巻かれていたそうです。まさか彼の私物だったとは考えにくいので、おそらく村の雑貨屋で調達したのでしょう。彼女のために。
そして彼は言ったそうです。雨の日にお体の具合が悪そうになることは、以前から何となく知っていましたと。他に何もうまいことが思いつかなくて、何か俺に出来ることはありせんか……と。つっかえつっかえ、いかにも勇気を振り絞りましたという様子で。
背が高いはずなのに縮こまってしまって、みるみる首筋まで赤くなっていく彼を見ていたら、彼女も自分までどきどきしていることに気付いたそうですよ。冷たかったはずの手足がなんとも暖かくなっていったとか。
けれど彼女はもちろん、その花束を受取ることは出来ません。私が同じ立場でも受け取りません。元に戻れなくなってしまうから。
元に戻れない、の意味は……。私の口からは言ってはいけないことになっているので、どうか深く聞かないでくださいね。
彼女はわざと冷たい声になるよう努力して、少なくとも自分ではそう努力したつもりで、言ったそうです。必要以上に【森の薬師】と関わってはいけないと、お父様やお祖父様から教わらなかったのですか? と。
彼は答えました。そういうしきたりなのは、もちろん知っていますと。でも、具合の悪そうな人に手を貸したいのは、それは『必要』なことだと思うから、と。
彼女はほとんど無意識に腕を上げて、花束を受け取っていたそうです。
最後に二人に会った時のことは……これもあまりたくさん話す訳にいかないことの方が多いのですが。
私の目にはとても幸せそうな二人に見えた。とだけ言っておきますね。
この話を、「甘い恋の思い出」などではなく「ちょっといい話」の題で書いているのには理由があります。
彼女と村の人とは最低限しか関わってはいけないことになっていたのを、彼が破っているから。彼はその理由までは知らないのに破ってしまったから。彼女も拒絶しなければいけないと分かっていたのに、できなかったから。
古いしきたりよりも我が心に従うって、一見素敵な話なんですけどね。ただ、やった時に何が起きるか知らないまま破ってしまった青年は、実はもっと昔にもいたのです。古いものに意味がないとは限らない。
人間に特別な想いを抱いてしまった彼女も、もう元には戻れなくなってしまいました。
二人の生涯を、物語を、ぜーんぶ通して見た時「いい話」なんて言えそうな部分はほんの「ちょっと」だけ。でも、彼にとっても彼女にとっても、そのほんの「ちょっと」だけの思い出は、生涯胸から離れない宝物だったのです。
私は二人の死後、それを取り出して宝石にすることを約束しておりました。とある決まった手順を踏むことで、静かに還れるようにするのです。
ですので先日、約束を果たしてきました。
二人から取り出したそれは、紫色と桃色の花びらを輝く水滴の中に集めたような、まるで紫陽花のような宝石となりました。
【了】
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※この物語はフィクションです
※参加表明して記事も書き終えていたのに、「15日」になったその日を「まだ14日」だと錯覚しており「15日」内に投稿しそこねるという失態をやらかしました。
なまじ、投稿直前にもう一度推敲しようと考えたもんだから予約投稿にしておらず…
でもこのために書いたのに誰の目にも触れないままにするのも登場人物に申し訳ないので、やっぱり投稿します!!! すみません!!!
ハイドランジアは紫陽花の学名で、ギリシャ語で『水の器』という意味だそうです。『紫陽花』も『水の器』もどちらも美しいので欲張った。
主催者様がお題企画に沿って書かれた記事はこちら
ありがとうございました!
【企画宣伝】雨の日のちょっといい話 というお題で募集されています
宣伝です!
フォロワーさん(ってはてブロではなんていうんだ?)の どこかの誰か (id:sourceone) さんが、お題企画の参加者を募集されています。私も参加します。
そこで今回のテーマは「雨の日のちょっといい話」にしようと思いました。実体験でも創作でも結構です。例えば
- 雨の日のちょっといい思い出(e.g. 大雨の放課後教室で友人たちとやった人狼)
- 雨の日にしか味わえないちょっと幸せなこと(e.g. 傘に隠れて片思い相手と話しながら歩く帰り道)
- 雨を好きだと思った瞬間(e.g. 色んな色の傘が街に花咲く)
などなど。想像力豊かなブロガーの皆さんだからこそ書ける「雨の日のちょっといい話」を、ぜひこの機会に見せてください!
参加方法の詳細、締切日時などは元記事でご確認ください。
また拡散希望とのことなので、告知も協力していただけると嬉しいです〜。
こういうの楽しいですね!
私「すきやきに入れる糸こんにゃくが売り切れちゃってるなーって…」 夫「えっ?」 私「えっ?」
結婚して2年目の冬だっただろうか。
お鍋は家で何度もやったけど、そういえばすき焼きだけまだやったことなかったね。という話になって、二人でスーパーへ買い出しに行った。
こんにゃくやしらたきが並ぶ台の前に立った時、玉こんにゃくや板こんにゃくはあったが、糸こんにゃく(黒くてつぶつぶのアレ)だけが偶然売り切れていた。
なのでとりあえずしらたきを手にとって、しらたきで代用するか……いや板こんにゃくでもアリなのか? でも、うーん……とちょっと悩んでいたら、夫が不思議そうに「どうしたの?」と聞いてきた。
夫「どうしたの?」
私「ああ、いま板こんにゃくか玉こんにゃくしかなくて…」
夫「……??? それ(私が手にもっているしらたき)でいいんじゃないの?」
私「ん?」
夫「ん?」
私「ほら、糸こんにゃくが売り切れちゃってるっぽいじゃん?(陳列台を見ながら)」
夫「えっ?」
私「えっ?」
西と東のお鍋に関する常識の違いを察した私
「待ってもしかして……関東って、すきやきには糸こんにゃくではない……??」
糸こんにゃく文化自体が初耳で衝撃を受ける夫
「えっっっっっ マジで……? 少なくとも実家では入ってたことないと思う」
私「えっ、じゃあ何入ってるの? 板のこんにゃく?」
夫「えっ、こんにゃく自体入らないよ。だいたいしらたきだと思う」
私「ちょっと自分の常識が信用ならなくなってきた。まさかうちだけのオリジナル料理だったってことはないよね…? ちょっとまってて調べる」
夫「ちょっと俺も不安になってきた、そこまで率先して鍋作ったことないし…調べる」
(二人でスマホ出す)
私「そもそも現代ではしらたきと糸こんにゃくが同じものだったー!」
夫「なるほどねー!! 違いが特にない!!(色だけ)」
かつては違ったけど、現在では原料も製法も同じ。東日本ではしらたき、西日本では糸こんにゃくと呼んでるらしい。色が違うのはこんにゃく芋の色が違うだけ。
私と夫の中では、糸こんにゃく=黒いアレ しらたき=白いアレ だったので、それはそれで驚いた。
たぶん、こっちじゃ黒くてつぶつぶした糸こんにゃく自体があまり主流じゃなさそうなんだよね。売り場に占める面積が、白いしらたきの方が圧倒的に多い。
はっきりカウントしたことはないけども、地元にいたころは料理に使うのはなんとなく、黒いあの糸こんにゃくの方が多かったような……???
そしてこっちに来てからなんの疑いもなく、しらたきをよく使うようになってるような……。
味やニオイに違いはないらしいんですけどね。なんか不思議だ。